6 黒毛和牛の血統の元はほとんど但馬牛だ

 2007年の秋、大阪の高級料亭船場吉兆が、「佐賀産の牛肉を但馬牛と偽った」として、テレビや新聞で、毎日たたかれた。その頃別のところで次のように書いた。(但馬出身の私として言うと、そもそも<但馬牛の血統ブランド>の松阪肉、神戸肉、宮崎肉,鹿児島肉、青森肉、佐賀肉であり、但馬地域内で、それほどの但馬牛の肥育キャパシティはないと思う)
 私が牛に関わりだして3年目ぐらいだったと思うが、6〜8ヶ月ぐらいの雄仔牛が1000万円の値が付いたというような話を聞いた。立派な血統を示しており、他所の地域が高値で買いに来るので、農協がムリをして買ったというようなことだった(この想い出は60年以上昔のことなので頼りない)。
 とにかく、日本中の黒毛和牛の上質の血統のほとんどは、但馬牛の“つる“という血統の子孫であることは間違いない。一つ気になるのは、「高級」と言われる肉に、サシ(白い脂身)が入りすぎていることだ。