台風24号

なぜか、NHKはニュースを放送し続けているにもかかわらず、古いニュースが多い。午後4時前、突如鳥取駅の辺りの状況が放送され、次いで岡山県の話になった。そして防災アドバイザーという人が出てきて、のんびりした注意事項を話し始めた。
NHKという組織は、縄張り順に各圏の放送をせねばならないことになっているようだ。
そもそも、四国沖を紀伊半島・大阪の方へ向かっている台風が、鳥取に飛んでいくと思ったのか。何か予定校でニュースを進めているのか。
報道自体が、民間放送のテレビが商業放送の合間に、少しずつ放送するものより何時間も遅い。現場放送も、何時間か前のビデオで、民間放送のLIVEと比べると古い。全体に高齢者なので、対応ができないのか。民放は若い人、特に女性がよく働いている。

[じねん」生きているかたちと死のかたち

「死のかたち」について、人間と他の動物ではどう違うのか、ということに関心を持っている。大体人間の場合は、自立した生命維持活動が出来なくなっていても、家庭で、病院で食事を与えられ(前者を家畜、後者を院畜とでもいうのかな)、不自然に延命措置が取られている。
少し気になったので、人類の先輩格に当たると思っている(私の思い込み)サルの様子を見に行った。九州で行きやすいのは大分県高崎山と宮崎県の幸島だ。彼らは自立して生きようとしているので、自分の体力で山へ帰れないと思えたら、もうエサ場へは出てこないようだ。
言い替えれば、彼らは「自律死」をしているわけだ。彼らは「オイラは家畜ではないぞ」と言っているわけだ(少し言い訳をすると、高崎山では猛烈な家畜化プレッシャーが役所なのか運営団体なのか、からかかっているようだった)。幸島は相当に健全だと思った。ところで、人間の「自律死」ということを考えられないだろうか。

「行こう、どこにもなかった方法で」新潮社刊

面白いだけでなく、いい気分になる本だ。この本を買う気になったいきさつを書いておこう。この頃気になる本で、日頃関わりが少ない分野については、アマゾンの検索についているカスタマーレビューを覗くことがある。そこでは極端な意見に分かれていた。一つは「面白い」という意見で、もう一つは「身勝手な自己主張だけで、詰まらん」というものだ。以下に、レビューの見出しだけを引用したので見てほしい。
・文章力があり、情景が目に浮かんだ。
・行き当たりばったり人生を書いた自伝本
・やっとわかりましたバルミューダの凄さを
・作者の自慢話を聞いているよう。得られるものは少なかったと言わざるを得ない
・情熱の大切さを思い出した
・結局自己主張したいだけ やってきたことは、面白いと思うが、だから何?っていう文 章。自己満の本。久しぶりにハズレてしまった。評価良いレビューは、ほぼ関係者だと 思ってしまうほどの内容。
私はこのような否定的意見が出ている本は、出来るだけ買って読むことにしている。「面白い」という意見は、極めて主観的に物事をとらえて、感情をこめて読んでいることが分かる。後者は自身の自我関与がなく、客観的に読んでいる。
戦後なのか、明治以来なのか分からないが、文部省の教育方針は客観主義で、物事の判断は客観的でなければならないということにしてきた。しかし本来の研究や開発は、当事者が「主観の限り」を尽くして、いろいろな「思い込み」をして「自我関与の戦い」がなければ何も起こらない。
60年前ぐらいに読んだサルトルの本に「同義反復では、何ものをも造らないし何ものをも変ええない」というようなことが書かれていたことを思い出した。

溶けない塩が増えている

鼻が悪いので、鼻うがいをすることが多い。糸島に来た時、海辺で塩田(竹を縦に並べて風に当てて塩分濃度を高める)を作っているおじさんがいた。面白いので孫などとも一緒に行ったりして遊んでいた。ある時鼻うがい用のぬるま湯の中に、なかなか溶けない潮が残るのに気付いた。
執拗に溶かそうとしても、白いものが消えずに残る。一生懸命溶かしているとき、そこの残っている塩が固くないし、ふわふわしているように見えてきた。
「え、これは海のゴミじゃないか。中国や韓国から大量に流れてきているプラスチックのゴミだ」と気づいた。15年ぐらい以前のことだ。もちろん日本もかなり海に流している。
このことに気付くと九州や対馬の西海岸で見た、中国漢字やハングル文字のペットボトルの風景や、上海空港に着陸する時窓の外に見た赤潮の海を思い出した。
それまで、この塩やにがりは、「地元の人が作っているものです」と言って土産物として持って行ったり、送ったりしていたことを、すぐにやめた。丁度その頃、テレビ屋さんが糸島に入った来て、やたら持ち上げるので、オヤジサンの後を継いだ若者が、やたら勿体ぶったり、威張ったりするので、塩は買わないようになった。
誰がやってもダメなのかも知れないが、オヤジサンの頃は「解けない塩」はなかったような気がする。威張っている人から買うとリスクが増えるのかもしれん。今は全く行かない。
いづれにしても、日本海側の海水にはプラスチックのゴミがあると思う。世界中かも知れないが。

「万引き家族」見た

見たけど、なんとなく気分が伝わらなかった。「東京家族」のようでもなく、「楢山節考」ほどパンチがない。時代がそうなっているようにも思う。時代に合わせた描き方なのかもしれない。「東京家族」のように先を見つめる様にはなっていない。優しいだけのような……

AIについて書いておきたい

「がAIが神になる日」という本を買ったが、1ページも読まぬうちにボロ本だと分かった。武田鉄矢YouTubeで面白いことをしゃべっているときがあり、岡潔を絶賛していたので、彼の推薦の本だったので買ってしまった。
AIについて囲碁で世界一を破っていてのでかなり関心を持っている。しかし一番の欠陥は「間違いを起こすことができない」ということだ。つまり、人間がやって来たことの過去「終わったこと」の「お受験屋」だということだ。
創造には全く関係がない。日本の文部省特製の秀才だということで、未来については何も考えようとしない機械なのだ。