終活の研究②幸島のサル2

幸島のサルのことで、最も印象に残っていることは、去年生まれた(そこで観察している京大の人に聞いた)1才の子ザルだ。砂浜に撒かれた麦を手で浚えて、砂浜の少し低いところを、水深1〜2センチぐらいで流れているところの運び、水の上に広げたことだ。彼はその浅い水面に浮かんで麦を、上手につまんで食べた。
親ザルたちの中にも同じことをするサルはいたが、子ザルほどスマートではなかった。一応麦粒がなくなると、子ザルは周辺の木に登り、柔らかそうなはっぱを食べ始めた。前にも書いたが、彼らは満一才ぐらいから自立しているようだ。
幸島のサルの終活は、家畜のように保護(呪縛)されているわけではないので、動物として自立して生き、死んで行かねばならない。