会社の「不正会計の目的は従業員のため」が常識

東芝の不正会計の目的は、経営者の個人エゴのみだ。これは人間性としておかしい。
私は、小さい会社だが、東芝と逆の不正会計に努めてきた。経営者のモチベーションの第一は、「税金を払うのを少なくして、少しでも従業員に多く払う」だ。そのために、利益の出そうな仕事は来期の決算に回し、赤字業務は早く決算に入れて償却してしまうようにした。
しかしこれは税務者がなかなか認めてくれない。そこで、彼らを説得するために仕事別原価管理台帳を作って、経費の出入り等で証明することにした。この原価管理は、経営を安定させるためにも極めて重要だ。このことで資金繰りが楽になり、企業経営の安定による「従業員の安心感」に寄与出来た。
九州に来たの、は4000万円の不渡り手形を回収して、会社経営を黒字にして処理することだった。2〜3年で赤字を解消し、その後も黒字と含みの利益を積み上げるようにしたので、次の若い人に経営を渡すときには1億円をかなり超えて含みがあった。これが中小企業の経営だ。
東芝の決算は、社長がいい恰好をするために、利益の先取・赤字の先送りをしている。テレビで女性キャスターが云っていた言葉「何か意味があるのか」という言葉が正鵠を得ている。