遅くなった“酷寒中”お見舞い……今年の挨拶状に少し蛇足を入れた

冬をいかがお過ごしでしょうか。アマナツも寒いらしく、まだ未熟です(食べられるが)。
私酷暑の次は酷寒で、のどかな糸島でも、外の散水用の水道栓が凍ってしまいました。寒は昨年11月、偶然に心臓の不整脈が分かり、一寸元気をなくしています。自分は病気をしないと思いこんでいたので、 ビックリしたのです。循環器科の医院に行って薬など飲んで、現在は元気になりつつあります。
≪最近思っていることを少し≫
“2020年の2月”はどうなっているだろう。
20年前には「日本は世界一豊かになったので、お金(資本)が利息を稼いでくれるから、国民が働かなくても年々豊かになり続けるレベルの社会になった」という経済専門家が多かった。一笑に付したら、「あなたは現代の経済学を知らない」といわれた。
今日この頃では「日本の国の借金は問題ない。日本は国内の銀行(に預金している人)が国債を買っているから。ギリシャのような国外からの借金ではない」と株屋、学者、エコノミストと言われている人々の統一見解だ。そしてインフレターゲット論(物価の上がる社会がいい)が、専門家の間で大流行だ。
大雑把にいうと、国は国民の内の豊かな人(預金のある人)から1000兆円借りている。その金利が英、米、独などは3.0〜6.0パーセントだ。1000×3%=30だから、国の税収の半分以上を、国債の利息払いに充てる社会になる。国民は税を払うだけのグループと、利息をもらうグループの二つに分かれる。
立派な人たちは、これを狙っているのではないか。10年、15年後の、孫が働くことになる頃が心配だ。
マルクスは、「健全な社会では、物価は年々下がるはずだ。昔の人の機械や道具、知恵を使うから」と書いていたように思う。我々年寄りは、そのように受け継いで、働いてきたのだが。
2011.2月        糸乘 貞喜

・蛇足① マルクスの説は、何で読んだか憶えていない。補足ついでにいうと、マルクスがそのように考えたのは、当時の資本主義勃興期のイギリスが、年々物価下落していたからだ。私などは、戦後のことしか分からないから、物価は常に上がるものだと思って生きて来たが、無駄遣いをしなければ下がるのが道理だという説も、納得できる気がする。物価が上がって景気がよくなるのは、どの時代でも戦争という、無駄遣いがある頃だったと思う。
・蛇足② 学者とかエコノミストなどと称えている人たちは、みんな今日楽主義のフリーターだ。今の専門家は、資金移動ビジネスにしか関心がない。どんな社会でも資金移動だけで利益や効用が発生することは絶対にない。それが活用されて経済活動に活用された結果、プラスになったりマイナスになったりする。
・蛇足③ 国債残高(国家の借金)がGDP(国民の稼ぎ高)の2倍の1000兆円あるというと、国民の金融資産が1400兆円(借金を無視)あるからいいのだという。しかし、家計調査の推計では、借金を除けば600兆円ぐらいらしい。
この預金は2/3の世帯が1000万円未満だ。結局国債から金利を受け取る人は、国民の15%程度の人たちだ。
つまり国民は、a税金も払えない15%、b税金を取られる主力70%,c払うけど分け前も返ってくる15%、という仕分けになる。