脇道にタカラあり② 知的散歩の思い出

市町村の委託で、まちづくりのコンサルタントをする時、その地域の土地柄・人柄をどうみるかということが、検討の第一歩となる。これが本来ではあるが、別のアプローチをする人もよく見てきた。それらは次の二つのタイプだ。
①まず秀才型の人は、早く方向を決めたがるので、もたもた考えるのではなく「さがそう」と考える。つまり、最近の計画の中で流行っていることや、トレンド、空気などを読んで“案”を決めたがる。
②もう一つのタイプは、すぐにスタートをせずに、土地柄を見に行く。その時役に立つのが“その地域が舞台になっている小説”である。さらに地誌や郷土史などを見ながら「知的散歩・哲学散歩」をする。
 この前者が秀才流で、後者がどちらかと云うとオチコボレ流だ。脇道にタカラありと云ったが、本当はこれが王道である。まちづくりの仮説を建てて、それの現実性があるかどうかを確かめていくには、②の方法しかないのだ。