資本は死んだ労働であり、過去の人類が創り出したチエとモノだ

フランスの学者かジャーナリストか分からないが「資本」の本を出し、ベストセラーになっている。日本では、独創性のない、他人の考えの引用ばかりする人が学者で、現実に密着して粘るのがノンフィクション作家で、受け売りだけするのがジャーナリストということになっている。
欧米は「独創性があり、有用なものを生み出す」人は誰でも認められるようになっている気がする。このことは大変気に入っている。
できたら、「21世紀の資本」も読んでみたい気分はあるが、オイボレになって新書版・文庫版以外の本は敬遠する癖がついてしまった。寝転んで読むとき重いのだ。
マルクスも学者ではない。その彼が「Das Kapital」「資本」という本で、ベースとしては、そもそもその資本は何なのかということについて、「過去の、対象化された労働」だと書いていたように思う。その資本が、ともすると「独占」とか「搾取」とかに転回していくと考えていた。ピケティが、そこのところをどう書いているのかは気になる。
今は資本主義社会ではない。ウォール街兜町、そして「ミセスワタナベ」が、どんな価値や知恵を生み出しているのか、どんな「独創性があり、有用なものを生み出す」活動をしているのか、よく考えてみるとよい。
今は、「反資本主義者社会」なのだ。