「多元論]「唯一の社会主義国キューバ」とテレビ東京の番組で云った

“未来世紀ジパング”という番組が面白い。そこで、キューバのことを「唯一つの社会主義国」と云っていた。そして番組の内容も、「行列は多いが、平等で福祉の行き届いた国」というとらえ方だった。そこでは、みんながよく働いて平等に生きられる、暮らしやすい社会が描かれていた。
そして国民みんなが、国を、指導者を信頼しているように見えた。もちろん、独裁だから、日本ほど身勝手ができるわけではなかろう。しかしみんな楽しく行列に並び、楽しく暮らしているように見えた。ソ連、中国、北朝鮮のような息苦しさは見えない。
このテレビを見ながら、共産主義社会主義と云っても、その土地の民族性で違ったものになると思えた。私はもともと民族性=気候によって形成されたもの、と考えている。
ソ連、中国、朝鮮、アメリカ、アフリカなどの乾燥大陸の一神教的な人類と、日本から東南アジアなどの湿潤、温暖、豊かな植生、生物多様性の地域で育った多神教多元主義の人類とでは、思想の現実化の過程で全く違ったものになると思う。
キューバのドキュメンタリーテレビを見ながら、中国や朝鮮のような政治になったら、キューバに人たちは、すぐに革命を起こしてしまうだろうと思っていた。気になることは、ベトナム社会主義独裁がどんなものかということだ。あるいは、チャイナとどう違っていくかだ。

日本のような緑豊かな国が、どうして一神教のような帝国主義国になったのだろう。仏教は菩提樹のもとから生まれたのだから、緑豊かな多元主義思想だ。仏教は修養思想だから宗教とは言えないし、神道日本書紀では多元主義で書かれている。どうして昭和前期に、一神教になっていったのか。結局「一神教の西洋かぶれ・事大主義者・新聞社・軍人の一部」が騒ぎ、それにマスコミのプロパガンダに国民が乗せられたものだと思う(8〜9才の私も)。
そもそも、人間、人類が一方向の変容・変異を遂げるというとらえ方が科学的だ、などという空想的決定論がおかしい。138億年の変化は、一方向への転移であったということはできない。多元で多様な変遷が、宇宙・銀河系・太陽・地球・人類・現代社会を作り上げたのだ。多元多層集団なのだ。