サバ、映画

この福岡にもクビオレサバを食わせる店が見つかりました。
以前、関サバが旨いということで、佐賀関まで行ったのですが、ブランドだと言って威張られたが、それほど旨い気がしなかった。関アジは特に歯ごたえがなく、「有名なものとはこんなものか」と感じただけだった。とはいっても一応、かなりうまかったのだが。
サバのうまさに開眼したのは桜島のある錦江湾のサバだ。鹿児島の市街地の調査のため、駅前でタクシーに乗った。昼前だったので、昼食の店の推薦を頼んだ。
「ところでオジサンは何時から鹿児島へきてるんですか」「えっ、何の話ですか」「大阪のどこから来たの」「分りますか、標準語を話してるんですが」「関西標準語やろ」というようなことを話しながら、漁港の食堂に連れて行ってもらった。
運転手さんは堺で働いていたのだが、奥さんの喘息がひどくて鹿児島へ帰ってきたわけだ。「こんな灰が降るような所で大丈夫ですか」「私もそう心配したのですが、家内は里へ帰ったら、その日から喘息は治りました」「それから私はタクシーの運転手と魚釣りですわ」と話しながら、仲間と一緒に錦江湾でサバをつり、すぐにクビ折れにして、みんなが持って帰るという楽しみを続けている、と話した。
「スーパーでも売ってますよ」と言われてのぞいてみると、確かに首の折れたサバが並んでいた。昼食の鯖もうまかった。