相続税は、この世への謝礼・餞別

現在、相続資産は毎年平均で37兆円くらい発生しているといわれていますが、相続税として徴収しているのは1年に1兆円あまり。また37兆円とはいうが、実際は50兆円はあるはずだという意見もある。
A、個人金融資産が1400兆円あるという話があるが、負債を引くと、1000兆円になる。これを持っている人の年齢層は60歳以上が65%、50歳以上で区切ると80%になる。つまり800兆円ぐらいは30年間ぐらいで一巡する。ということは27兆円/年。
B、固定資産はもっと多い。土地建物の価格変動で上がり下がりはするが、数年前に2000兆円ぐらいだった。これも50歳以上の所有が80%ぐらいだろう。30年で一巡とみて、50兆円/年。
このAとBの資産は、この世で稼がせていただいたものだから、三途の川を担いで渡ると溺れてしまう。半分ぐらいにしていただいたほうが、みんなが幸せだ。
大雑把な話だが、半分次の世代のために出していただけると(税率50%)、年金会計と、国債の赤字が30年ぐらいで償還できる。
「勝手なことをぬかしおって……」と怒りまくって「税金に払うより遊んだほうがましだ」と云って、高齢者が使いまくると、消費が増えるから、景気も良くなり、所得税や消費税で入ってくる。
とにかく、相続税は景気上昇要因になっても、不況要因にはならない。こんないい話をなぜやらないの。この際一人当たり100万円ぐらいの葬式代控除をしても、1兆円余りにしかならないから、それも認めてもいい。
とにかく貧乏人は貧乏人なりに、お金持ちはこの世で稼がせてもらった謝礼として、この世に半分=50%の税金を払おうではないか。
“この世に半分”教と云う宗教をはやらせるような、楽しい宗教家はいないのか。
念のために個人事業資産のことに触れると、相続のややこしさから考えても、株式にすべきだ。
念のために付け加えると、現在相続税を支払っているのは、課税対象者の4%、25人に1人です。全国民が、子供や孫たちのために一肌脱ぐ、と云う話は楽しいじゃありませんか。