残暑お見舞い <玄海原発、福島原発、戦前陸軍の遺伝子、節電、原発必要論>

玄海原発> わが家の31キロ西に、九州電力玄海原発がある。法律で利益を保障されているので、ウソで塗り固めたようなことをしていても、佐賀県玄海町には巨額の交付金が入るので、誰も文句は云いにくい。九州経財界の突出した会社なので、下請け仕事がほしいし、献金、寄付もほしい。
福島原発> 事故が起こったという報道と、総理大臣がヘリコプターで福島に飛んだという報道を聞いて、私は「原発が壊れる」と直感した(3月13日otikoboreryuブログに「リスクの伴うマネジメントの経験のない人間は、首相や大臣になるべきではない」と書いた)。それ以来今に至るまで、情報隠しと誤魔化しのオンパレード。東電と政府が、事実にもとずいて問題を解析し対策をしないと、今後さらに被害と補償が拡大していく。
<戦前陸軍の遺伝子> 広島、長崎の原発投下に先立って、参謀本部の一機関「特殊情報部」が、原爆投下任務を持ったB29を察知していたのです(NHK「生かされなかった極秘情報」でネット検索)。参謀本部はそれを知りながら、少なくとも長崎への投下については戦う機会があったのに、長崎市民を見殺しにした。彼らは、現代の官僚主義の“本尊”であり、東電の本尊だ。
<節電> 節電されると最も困るのは東電である。これは当然なことで、節電で商品(電力)が売れなくなると利益が減る。東電は社会主義企業なので、経費が増えると(無駄遣いすると)利益が増える仕組みになっている。原発事故が起こったとき、東電はあらゆる情報の隠蔽をしながら、原子力発電を続けるために、矢庭に「計画停電」をして国民に警告した。「原発がないと困るのは皆さんですよ」というわけだ。福島原発の再稼働が出来ないと見ると、「電力にはゆとりがある」といいだした。東電の立場から云うと、なかなか良い経営者だ。
30年ぐらい前のことだと思うが、大阪で大渇水になった時があった。当然「節水キャンペイン」の大合唱だった。その頃、水道局にいる友人が「節水されたら内の会社は悲劇ですけどね」といった(関西では仕事熱心な公務員は、役所のことを「会社」ということが多い)。今回それを思い出した。
原発必要論> みんなが「脱原発」と言っているのに「頭が狂ったのか」と思われるかも知れないが、次の世代・孫たちの将来を思ったら、私は必要だと思う。この糸島には1月ぐらいから「黄砂」がやってくる。もちろん日本中に来るわけだ。おそらく10年か15年後には、東電以上に隠蔽主義の黄砂の国に、100基以上の原発が出来ているだろう。日本は、我が身を守るためにも東西2カ所ぐらい原発を残して、毎年3月11日には全国で「原発避難訓練の日」として取り組むべきだ。今でも9月1日には地震訓練をやっている。西の国で起こる事故に対処できるだけの、原発技術と技術者を持っていなければならない。
この費用のために、老人の相続資産税の税率を上げればいい。