日本人の宗教は多神教

私は、「あらゆる自然の中=万物に神や仏が宿っている」という考えが好きだ。鎮守の森の神様やお寺の仏様だけではない。一神教が嫌いで多神教が好きだ。
平凡に考えても、138億年前の、ビッグバンやインフレーションといわれていることなどから見ても、あるいは科学的思考から見ても、多様な状況が原点だったことの方が分かりやすい。
宗教に詳しいわけではないが、「古事記」の叙述の方が科学的雰囲気に満ちている。日本人には多神教が似合うのだ。
ところが、江戸時代の終わりごろから狂い始めた。それでも謙虚な心をベースにして“国つくり”をしていた頃は良かった。日露戦争に勝ったころから、“現人神”が現れ、「一神教化」していった。その一神教が、伊藤博文のような、朝鮮民族を尊重する思想を、蹴散らしていったのではないかと思う。
私は、この「日本が一神教化して、アジアの国に対して横暴な国策を取った時代」の、歴史の整理と反省をしなければならないと思う。興味はあるが、もうパソコンに向かうだけの眼力がない。研究者の方に、将来の日本人の名誉のために、研究をしていただきたい。