椎葉にいって、山菜料理をいただいて来た。

○椎葉で人もうけ
椎葉との付き合いのキーマンは黒木勝実さんだ。最初に黒木さんと出会ったのは1990年に、西日本新聞が「九州連合議会」という企画をして、その議員に私も加えていただいたからである。九州の7県から4人ずつの議員を選んで、九州国の議会を作って「将来像」を考えようという企画だった。
私は関西人だから「福岡県の代表というのは不味いのではないですか」といったのだが、「いや、いろいろな人間がいた方がいいのですよ」と西日本新聞の記者の方がいった。どうも県庁の久保さんの推薦らしかった。そんなわけで、関西人の人もうけが椎葉の人にたどり着いた。
それ以来、黒木さんとの付き合いが続いていて、その間に民宿「焼畑」を紹介していただいて泊まりに行って、椎葉秀行・クニ子さん夫妻に会った(1994年9月下旬)。その時のご馳走を私が書き残していただけ、引用する(これは今回の写真の説明が大儀なので代用する気分だ)。
秀行さんに焼畑へ連れて行っていただいて、焼畑の方法などを聞いた。周囲の山々のこ
とも聞いた。夕食は山の幸のオンパレードだった。焼魚(ヤマメハナオクラ)、煮しめ(ク ロタケ・人参・里芋)、刺身(地鶏たたき・カラシナ)、焼き豆腐、三杯酢(ユズ田ベピー コーン・ゼンマイタケノコ・若荷ウド)、天ぷら(茄子唐芋・しそ・ピーマン椎茸やさい まめ・モロヘイヤ人参のかき揚よもぎ)、こんにゃく、蕎麦の団子汁などなど。これを クニ子さんが、一つひとつ材料から調理の仕方まで説明して下さったとき、あわててメ モしたもので少々抜け落ちている。
 また、黒木さん率いる椎葉の人たちが、10余人で私の家に来てくれた。そのメンバーは夫婦かお一人かで、7−8世帯だったと思う。「大勢で泊まりに行ってもいいか」という問いに、私は「それぞれの家の田舎料理を持ってきてくれ」という返事をした。当日大量のご馳走を持ってきていただいて、糸島近辺にいる10余人の友人も集まってきて、楽しい交流になった。その時のご馳走の概要は以下の通り。
011206椎葉の方々の山のおごちそうメニュー概要
○とうふ・こんにゃく類
・樫の実とうふ・・・・樫の実を砕いて水でさらしアクを何度も抜き、白っぽい粉が残るので、それを葛か寒天で固めたもの。そのものの香りや味に目立った特徴はないが、ユズを絞り醤油でたべる。
・手づくりコンニャク・・・・刺身で食べた。醤油か酢味噌でいただく。
・黒豆の枝豆・・・・今年、丹波黒を播いたが椎葉村では不良となり、できたものはごく僅か。しかし、実になったものは大粒でよいものが採れた。塩ゆでした。
・菜豆腐・・・・豆腐を型に入れるときに山菜を入れて固める。この日は芹か何か。春先のものがキレイ。昔は割ったときに菜がつながっている形状から「ひきわり」といわれる。
○肉料理
・鹿の刺身・・・・鹿のロース肉をスライス。タマネギを薄く切って水でさらし、水気を切って皿に敷く。その上に鹿肉をのせる。ショウガ醤油で食べる。
・鹿肉のみそ漬け・・・・細かく切った鹿肉の生を味噌に漬けて数日置き、焼いて刻んだ椎茸や山菜やゴマ、山椒などと和えて食べる。酒のつまみに最適。
○煮物
・竹の子芋の塩ゆで・・・・里芋の風味で、竹の子のような形で一株に鈴なりでずらずら採れる。塩ゆでして皮付きのまま出す。
・干し竹の子の煮付け・・・・水で戻して、しょうゆ味で炊き込んだもの。歯ごたえがあって美味しい。
・竹の子キムチ・・・・茹でた竹の子をキムチに和えたもの。歯ごたえがあって美味しい。
・野菜の煮染め・・・・こんにゃく、里芋、椎茸などを出汁で煮たもの。うすく上品な醤油味仕立て。この日は重箱にキレイに詰め込まれた煮染めを頂いた。
○漬け物
・かりかり梅・・・・梅干しの一種。梅の酢漬け。
・豆腐の味噌漬け・・・・とうふを味噌に漬け込んで数ヶ月置いたもの。食べるときに味噌を落して、薄く切って食べる。この日のはとても美味しいものだったが、お土産の加工品は味が相当染みわたっていて辛くなっていた。
・豆腐のシソ漬け・・・・味噌漬けと並んで、シソの葉の塩漬けの中にとうふを漬け込んだもの。
・椎茸の塩焼き・・・・椎葉村からの大きな椎茸を焼いて塩をふりかけた。
○ご飯もの・汁
・香り米のおにぎり・・・・1〜2割香り米を米に混ぜて炊き、塩おにぎりを握ったもの。食欲をそそる香り米特有の穀物の香りがあって、おいしい。
・あさり汁・・・・糸島の岡田さんが掘ってきたあさりの汁。
○飲み物
どぶろく・・・・土風緑の会の由来でもあり、寒仕込みしたものは非常に美味しい。村の中には名人級が大勢いる。
・ひえ焼酎・・・・お湯割、水割り、ロックでいただいた。
 今回の写真の説明はないが、上記二回の説明で推測してほしい。

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