報道の原点、マネジメントの原点

 三陸沖の地震で、一番大切なニュースは「南三陸町」の「17800人の人口の町で、町内の学校三カ所に避難している人は7500人」というニュースだ。日本の総理大臣だと称している奴が、たかだか小隊長ぐらいの役回りの“斥候”に、「ヘリコプターに乗ればテレビに出られる」とばかりに出かけた。
 東郷元帥は小さな船で斥候に行ったか。乃木将軍が、部下を2−3人連れて斥候に言ったか。彼らは大局を見て、全軍を指揮した。指揮が上手くないこともあったようだが、とにかく動かずに全局を見ていた。
 見たことや、分かったことに、気配りするのは部下の仕事。見えていないことで、「必要欠くべからざること」が無いかに、集中するのが指揮官だ。見えないことで重要なことがないかに、意識を集中するのがマネージャーの仕事だ。
 中小企業の経営者には常識だ。リスクの伴うマネージャーの経験のない人間は、首相とか、大臣などにしてはならない。
 1万人の人はどこにいるのか。昨日から最大の気がかりだ。