家畜化した日本、“マニュアル第一・信号第二・安全第三”

 体温37.5度という話が出た時「私は排除されるな」と思った。長生きしたいと思っているわけではないが、「これでは私は排除されるな、急死対策をせねば」と思った。わたしの体温は平穏時に36度以上になることはほとんどない。人々の平常体温には一度ぐらいの幅がある。私に人生の片付けにはあと一年ぐらい要りそうだ。

 しかし、役所の人たちはマニュアル主義なので、「平熱より一度高くなると」とか「 十分平常の話を聞いて」とかいう、それぞれが責任と確信を持つような方針は出てこない。

 “客観的正義・自分には責任が来ないように・役人は一人も責任を取らなくてもよいように・みんなで渡れば怖くない主義”では、心の籠った対応が出来るはずはない。私が10歳までに経験した戦前の“正義”の官僚支配が全盛だ。

 吉村大阪府知事の話は、常に「私がこう思っている」と聞こえてくるが、東京都知事の言葉は「○○アー、○○ウー、○○イー」などと、”心そこにあらず、テレビでどう見えるかな、どう映っているのかな“などで、眼の動きを見ても心が定まっているとは見えない。

 日本が「安全第一・信号第二・マニュアル第三」の国になることを望む。